Googleアナリティクスでは、解析スクリプトを埋め込んだサイトへのアクセスについて、さまざまな情報を知らせてくれます。
これは、大まかに分類したアクセスの種類です。「集客」→「サマリー」から確認できます。データは先月のものです。
- 検索エンジンからのアクセス :代表的な
- 参照元を持たない直接的なアクセス :
- 参照元を持つアクセス :" "以外からの
- :代表的なソーシャルサイトからのアクセス
- 参照元を持つが上記以外の何かからのアクセス :
少しわかりづらいかもしれません。もう少し詳細に書きます。
Googleアナリティクスの参照分類
GoogleやYahoo!、Bingなどの代表的な検索エンジンからのアクセスが分類されます。
代表的な、と銘打っているのは、全ての検索エンジンをデフォルトでカバーしているわけではないからです。
デフォルトの検索エンジンのリストは以下に掲載されています。
Search Engine Configuration - Web Tracking (ga.js) - Google Analytics — Google Developers
先に挙げた例の他にも、MSN、Ask、AOL、Baiduといったエンジンの記載があります。
それ以外にもオーガニック検索(Organic Search)が追加されているとのことです。
アナリティクス 日本版 公式ブログ: オーガニック検索に 楽天、goo , BIGLOBE が加わりました
biglobe、rakuten、goo.neです。これらは先ほどのページには掲載されていないようですが、これらのサイトからのアクセスはOrganic Searchに分類されるようになっています。
おそらく、多くのサイトはOrganic Searchからのアクセスが最も多くなっていると思います。
Organic Searchに分類される最大の利点は「検索キーワード」が解析できることです。
ノーリファラーとも呼ばれます。要するに、参照元(リファラ)が無いということです。
例えば、以下のような場合が考えられます。
- URLをアドレスバーに直接入力してアクセス
- ブックマーク、お気に入り、閲覧履歴からアクセス
- メールソフトなどからのアクセス
- 意図的にリファラを削除したアクセス
他にもあるかもしれません。
最後の1つ以外は、基本的に前向きに捉えてよいアクセスだと思います。
まさに「参照」を指すアクセスです。
検索エンジン以外のページのリンクからアクセスが分類されます。
先月のRefferalに分類されるアクセスの主な参照元は以下の通りでした。
いくつか拾ってみます。
- d.hatena.ne.jp:はてなブログのキーワードリンクなど
- blog.hatena.ne.jp:はてなブログの編集中プレビューなど(大半が自分…)
- hatenablog.com:はてなブログの新着記事一覧など
- oshiete.goo.ne.jp:教えて!goo
- t.co:Twitterのツイート内リンク短縮URL
おおよそ、こんな感じです。
実は、それ以外のほとんどは代表的でない検索エンジンに該当します。
大まかな分類としてはRefferalに含まれますが、その中でもソーシャルサイトからのアクセスが分類されます。
当サイトの全期間でSocialに分類された参照元を抽出してみましたが、以下の12サイトのみでした。
- Hatena Diary
- Hatena Bookmark
- Oshiete! goo
- FC2
- mixi
- Netvibes
- paper.li
- OKWave
- Tumblr
当然ながら、当サイトにアクセスが無ければ挙がりませんので、分類されるサイトはもっとたくさんあると思います。
上記のいずれにも該当しないアクセスが分類されます。
最も大きく分類すると、参照元の有無によるDirect / Refferalに大別されるはずです。
Organic SearchやSocialはあくまでもRefferalに含まれた中分類に近いです。
Socialと同様に当サイトの全期間で抽出してみましたが、以下の2つしかありませんでした。
- twitterfeed
- dlvr.it
twitterfeedは記事投稿時に行われる自動ツイートのようで、t.coとは別のツイート内リンク扱いとされるようです。
dlvr.itも同様にRSSを経由した自動ツイートからのアクセスのようです。
他にも、FriendFeed、NetworkedBlogsなども該当するかもしれません。
GoogleアナリティクスのRefferalについて
長々と書いてしまいましたが、以上がGoogleアナリティクスでのアクセスの分類になります。
基本的な分類は自動で行われますので良いですが、やはりRefferalが気になります。
代表的でないとはいえ検索エンジンからのアクセスもありますので、そこには必ず「検索キーワード」が存在します。
しかし、分類はRefferalですのでアクセス元のリンクしか辿れず、特殊な例を除き検索キーワードがわかりません。
そこで、Organic Searchに分類される検索エンジンを追加するのです。
追加するにあたり、以下の記事が非常に参考になりました。
Google アナリティクスのオーガニック検索ソースのデフォルトのリストに検索エンジンを追加しました | 大輔べ
「アナリティクス設定」→プロパティの「トラッキング情報」→「オーガニック検索ソース」から検索エンジンを追加することができます。
追加時に入力する項目は以下の通り。
- 検索エンジン名:任意。分類される検索エンジン名を入力
- ドメイン名に次を含む:search.fenrir-inc.comなど、Refferalに上がるURL
- クエリ パラメータ:検索キーワードのクエリ(変数)パラメータ
- パスに次を含む:おそらく、ドメイン以外のパス。基本は空白で問題ない
例を挙げましょう。
search.fenrir-inc.comはフェンリル社の提供する検索エンジンで、主にSleipnirブラウザのデフォルト検索エンジンとなっています。
ここから検索を行うと検索結果のページに遷移しますが、URLは以下のようなものになります。
http://search.fenrir-inc.com/?hl=ja&channel=sleipnir_s&safe=off&lr=all&q=検索したキーワード
?マーク以降の文字列は全てパラメータです。&で区切られています。
変数 | 値 | 備考 |
---|---|---|
hl | ja | 言語。jaは日本語 |
channel | sleipnir_s | チャンネル? |
safe | off | セーフサーチ。オフ |
lr | all | なんらかの絞込み? |
q | 検索したキーワード | 検索したキーワード |
いくつかパラメータが付与されていますが、検索したキーワードがq
という変数に格納されているのがわかります。
この場合、オーガニック検索ソースに追加する項目はこうなります。
あとは同じように検索キーワードがわかるサイトについて、オーガニック検索サイトとしてばんばん登録していきましょう。
今まで解析したデータについてはどうしようもないですが、これから解析されるデータについては、RefferalではなくOrganic Searchに分類されていくでしょう。
例を挙げたsearch.fenrir-inc.com
については、実は設定したものの上手く拾ってくれていません。試行錯誤中です。
それと、search.dolphin-browser.jp
だけは今のところどうしようもありません。検索結果をAjaxか何かで作っているのでしょうか。
それ以外では今のところ上手く拾ってくれているようです。検索キーワードも解析することができました。
設定した項目について書いてみようとも思いましたが、あまりにも多すぎるのでエクスポート機能でもついたら考えます。
追記(2014/09/06)
どうも取得漏れが多いので真面目に調べてみました。
オーガニック検索ソースをカスタマイズする - アナリティクス ヘルプ
オーガニック検索ソースのカスタマイズはGoogleアナリティクスの「ユニバーサル アナリティクス」でなければ利用できません。
以前、調べてみたら既に移行されていたようなので気にしていませんでした。
なお、移行されているかの確認は以下の記事を参考にさせてもらいました。
【緊急解説】ひと目でわかる!ユニバーサル アナリティクスへのケース別アップグレード方法(第92回) | Web担当者Forum
それでも設定が活かされていなかったのは、Googleアナリティクスのプロパティがユニバーサル アナリティクスになっているだけでは足りなかったようです。
以下の記事を参考に、トラッキングコードを最新のものにすることで、ようやく設定した情報がフルに活かされるようになったようです。まだいくつかすり抜けてますが…
はてなブログの Google Analytics をユニバーサルアナリティクスに移行してみた - しばやん雑記
まとめると以下のようになるのでしょうか。
- Googleアナリティクス「オーガニック検索ソース」のカスタマイズは「ユニバーサル アナリティクス」でのみ利用可能
- ユニバーサル アナリティクスの機能を利用するには「プロパティ」「トラッキングコード」の両方の更新が必要
このブログ以外にもいくつかアクセス解析用のスクリプトを仕込んでいるので、そちらも更新しておこうと思います。
追記(2015/01/15)
search.dolphin-browser.jp
ですが、意外と普通にキーワード取得できました。
あと取得できないエンジンといえばduckduckgo.com
くらいですが、これはもうエンジン自体のコンセプトが秘匿性を謳っているため仕方がないと思います。