昨日、J1のセカンドステージが一斉にスタートしました。
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ファーストステージの順位は以下の通り。
首位の浦和レッズは史上初の無敗制覇という快挙を成し遂げました。
Jリーグがスタートした1993年の最下位っぷりからは想像できない強さですね。
以下はセカンドステージ第1節の各試合の簡単な内容です。
左がホームチームで、末尾括弧内の数字がファーストステージの順位です。
ベガルタ仙台(7) vs サンフレッチェ広島(3)
試合会場:ユアテックスタジアム仙台
ファーストステージを7位で終えたベガルタ仙台は、ホームに3位のサンフレッチェ広島を迎えてのセカンドステージ第1節。
試合も序盤の12分、J1・J2通算200ゴールという大記録を樹立した佐藤寿人選手が早々に先制点を奪取します。
その後はしばらく一進一退でしたが、続いて広島の宮原選手が追加点をとると、呼応するように仙台の金園選手が1点を返します。
ここから逆転を図りたかった仙台ですが、前半終了間際のアディショナルタイムで再び佐藤選手のシュートが炸裂し、前半を1-3で折り返します。
後半も広島の猛攻は続き、大きくサイドチェンジを受けての柏選手が単独でボールを運んでそのままシュート。このシーン、凄かったです。
このまま試合が終わるかと思いきや、後半の後半で仙台にPKが与えられ、ここはハモン・ロペス選手がしっかりゴールに納めます。
さらに後半アディショナルタイム、サイドから大きくゴールエリアに上げられたボールを山本大貴選手がヘッドで納め、J1初ゴール。
3点ビハインドを覆すかのごとく猛追した仙台でしたが、あと1点が届かず3-4で試合終了。大荒れのゲームとなりました。
湘南ベルマーレ(10) vs 名古屋グランパス(8)
試合会場:Shonan BMWスタジアム平塚
ファーストステージ10位の湘南ベルマーレは、2つ上の名古屋グランパスを迎えるホームゲーム。このカードは直近5試合で湘南に勝利は無かったとのこと。
前半の序盤はお互い良い形でシュートまでいくシーンが散見したもののキーパーやポストに阻まれています。
スコアが動いたのは32分。こぼれ球から放たれたアシストを大槻選手が上手く落として湘南が先制点を獲得します。
後半で取り返したい名古屋も攻めの姿勢を見せますが、スコアを動かしたのは再び湘南サイド。高山選手がヘディングを良いコースに決めて追加点です。
その後は川又選手が1点を取り返すものの、追いつくことはできずに勝ち点を持ち帰ることができませんでした。
この試合は日本代表監督のハリルホジッチ氏が視察に訪れていたようです。
川崎フロンターレ(5) vs FC東京(2)
試合会場:等々力陸上競技場
5位の川崎フロンターレは2位のFC東京を迎えての第1節。多摩川クラシコです。
上位チーム同士の対決となったこの試合は、お互いシュートもそこそこに、なかなかスコアが動きませんでした。
動いたのは後半、ゴール前での綺麗な連係の最後をエウシーニョ選手が鮮やかに決めて川崎が先制点を上げています。これでエウシーニョ選手はファーストステージの最後から4試合続けてのゴール。見事な連係でした。
FC東京もセットプレイの機会こそ与えられましたが、上手く連係が繋がりません。
その隙に川崎に与えられたフリーキック、レナト選手が直接決めて2-0。
その後も勢いは川崎にあり、下手をすればさらに追加点が入っていたかもしれないほど惜しいシーンも見られましたが、スコアは動かず試合終了。26回目の多摩川クラシコは川崎フロンターレがものにしました。
柏レイソル(14) vs サガン鳥栖(11)
試合会場:日立柏サッカー場
17位の柏レイソルは同じく中位の11位サガン鳥栖をホームに迎えました。
静かに始まった試合も前半17分、柏は鈴木大輔選手が怪我で予期せぬ交代をすることに。この隙に鳥栖は金選手が先制点を取ることに成功しています。
直後にも柏の自陣でのパスミスを奪った浜田が水沼に繋げて追加点。立て続けに奪います。
悪い流れも続き、柏はGK菅野選手の不調でプレイ続行が不可に、交代で初出場の桐畑選手がGKとしてゴール前に立つことになります。
勢いは依然、鳥栖サイド。再び浜田選手のアシストで今度は代表の豊田選手がゴールを奪い、これで0-3に。
意図せぬ2枚の交代枠を使い3点ビハインドという絶望の中、ようやく柏の反撃が始まります。まずは後半11分。フリーキックからクリスティアーノ選手が直接決めて1点を返します。
さらに後半終了間際、鳥栖がゴールエリアでハンドの判定をとられ柏にPKが与えられます。これもクリスティアーノ選手がしっかり決めて1点ビハインド。
後半アディショナルタイムでも決定機がありましたが、クリスティアーノ選手のシュートはポスト、こぼれたボールはエドゥアルドがシュートにいったもののゴールのわずかに外でした。
結果はサガン鳥栖が逃げ切ったものの、柏レイソルは見事な善戦でした。
横浜F・マリノス(6) vs モンテディオ山形(16)
試合会場:日産スタジアム
中村俊輔選手の本格的な復帰もある横浜F・マリノスはJ2上がりのモンテディオ山形をホームに迎えてのセカンドステージ第1節。
序盤から押せ押せの横浜は前半12分、齋藤学選手が先制点を上げています。
この1点を機に山形も攻勢に出て、お互い攻め合う面白い展開を見せています。
惜しいシーンが両サイドに見られますが、スコアを動かしたのは山形の宮阪選手。前半終了間際にふりだしへと戻します。
後半は再び横浜の圧倒的な攻勢で、守備に奔走する山形。しかしスコアは動きません。
最終シュート数、横浜15の山形6という点を見ても横浜の猛攻の片鱗が窺えます。
しかし、最後は1-1。実質の勝利チームはアウェーで上位チーム相手に勝ち点1をもぎ取った山形と言って良いと思えます。
松本山雅FC(15) vs 浦和レッズ(1)
試合会場:松本平広域公園総合球技場
無敗のファーストステージ王者の浦和レッズをホームに迎えるのは、順位の揮わない松本山雅FC。
マンツーマンで徹底的にマークする松本山雅をものともせず、前半12分に武藤選手がシュートを決め浦和に先制をもたらします。
早々に追う立場となった松本山雅は何度か良い形でシュートまで持っていけたものの決められず、大局は浦和のペースという状況のまま前半終了。
後半、マンツーマンから通常のシフトへ戻した松本山雅ですが、やはり浦和はものともせず、後半7分に興梠(こうろき)選手が貴重な追加点を獲得します。
ここから攻勢に出る松本山雅。試合は撃ち合いのゲームになっていきました。
スコアを動かしたのは松本山雅。セットプレイから酒井選手がディフェンスの隙間かに叩き込むようなシュートで1点を返します。
その後も非常に惜しいシュートがいくつか見られたものの、スコアは動かず浦和が無敗記録を18に伸ばしました。でも、松本山雅も善戦しました。正直、逆転もありえたと思います。
アルビレックス新潟(17) vs 鹿島アントラーズ(8)
試合会場:デンカビッグスワンスタジアム
順位の伸び悩むアルビレックス新潟は、同じく納得の順位を残せなかった鹿島アントラーズを迎えます。
白星の欲しい新潟は序盤から積極的に攻めていきますが、先制点は鹿島に。昌子選手が綺麗に合わせたヘディングで先制点を奪取しています。
先制を許した新潟ですが、その1分後には指宿(いぶすき)選手の鮮やかなシュートで同点ゴール。
その後も加藤選手の2アシスト目となる逆転ゴールを小泉選手が決め、新潟リードで前半を終えます。
後半も終始、新潟が主導権を握る形で攻勢に出続けます。
が、ここで終わらないのがサッカーです。
後半のアディショナルタイムで惜しくもポストに阻まれたシュートのこぼれ球を土居選手が押し込みギリギリの同点ゴール。土壇場で鹿島が追いつきます。
さらに2分後、同じく後半アディショナルタイムに遠藤康選手が見事なループに近いシュートを決め、最後の最後で逆転を決めました。
結果を見れば上位チームの勝利ですが、そこにはドラマがありました。
清水エスパルス(18) vs ヴィッセル神戸(13)
試合会場:IAIスタジアム日本平
まさかの最下位でファーストステージを終えた清水エスパルスは、決定力に悩むヴィッセル神戸を迎えます。
ホームゲームを何としてもものにしたい清水をあざ笑うかのように、前半7分、森岡選手のゴールで先制点は神戸にもたらされました。
前半19分にも、クロスからのダイレクトボレーで高橋峻希(しゅんき)選手が追加点を決めます。
さらに今度は裏を抜ける高橋峻希選手からのアシストをレアンドロ選手が合わせて3点目。0-3で前半を終えます。
前半にほとんどシュートを撃てなかった清水は1枚目のカードを切るものの、得点には繋がりません。
一方で神戸は、早いカウンターからマルキーニョス選手が合わせて4点目のゴールを奪います。
前掛かりにならざるを得ない清水が積極的にシュートを狙いますが、やはり得点にはいたらず。逆にカウンターを決めやすくなった展開の神戸は高橋祥平選手がダメ押しの5点目を納めて試合を決定付けます。
得点力に欠けていた神戸は大金星となる大勝をアウェーで飾りました。清水は厳しいスタートとなります。
ガンバ大阪(4) vs ヴァンフォーレ甲府(12)
試合会場:万博記念競技場
4位のガンバ大阪は勝ち続きのホーム万博記念競技場にヴァンフォーレ甲府を迎えます。
大阪はファーストステージ得点王の宇佐美選手と4得点で上位のパトリック選手のツートップという変わらない布陣で甲府を迎えます。
前半も序盤から攻勢に出る大阪ですが、先制点はアウェーの甲府にもたらされます。阿部選手の単独での切り込みから狭いシュートコースへ納める見事なゴールです。
甲府も勢いに乗り一進一退となりましたが、前半34分、高く上がったボールをパトリック選手が見事に合わせて同点に追いつきます。
前半はこのまま1-1で折り返し、迎える後半戦。一進一退ながらもやや大阪優勢ともいえるシュート数で撃ち合いになります。
お互い惜しいシーンもありましたが、スコアが動いたのは後半終了間際。パトリック選手と甲府GK河田選手が甲府ゴールエリアで接触し、これが大阪にPKが与えられる判定となりました。相手の頭近くまでパトリック選手の足が上がっており、そこに飛び込んだGK河田選手が思いっきりぶつかっています。ボールは一足早くパトリック選手が触れています。
結果的には前述の通り大阪にPKが与えられ、河田選手にはイエローカード。PKは宇佐美選手が決めて2-1。これが決勝ゴールとなりました。
これは審判によっては全く別の判定となってもおかしくなさそうで、甲府は非常に悔しい黒星スタートになりそうです。