ワールドトリガー 第227話を読んで

ここのところは1話掲載でしたが、今月は2話掲載です。

前回の感想を書いてから結構お話が進んでいますが、まだまだ遠征選抜試験編です。

ワールドトリガー 第215話を読んで

今回も大いにネタバレを含みますので、以降はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お話は遠征選抜試験編の前半の主軸である「戦闘シミュレーション演習」。

遠征選抜試験は、7日間の第一試験(閉鎖環境試験)と2日間の第二試験(長時間戦闘試験)に分かれています。

第一試験の1日目はオリエンテーション的な位置づけで、各隊の動き方が少し異なる程度の差でしたが、2日目からは5日間に渡る「戦闘シミュレーション演習」が始まりました。

5日間の内訳は、戦闘シミュレーション演習①~③と特殊戦闘シミュレーション演習①~②とのこと。

この227話時点では、戦闘シミュレーション演習②が終わり、明日に③を控えた状態でのチーム毎の戦略検討中です。

 

我らが三雲修のいる諏訪7番隊は、演習①で苦戦を強いられ演習②でやや善戦したものの、順位は低位置のままという状況。②はネタ探しも兼ねていて、③でいかに勝ち越せるかを重要視しています。

戦闘シミュレーション演習で上位に位置しているのが、独自戦略を貫く水上隊とトリオン量で圧倒する二宮隊。水上隊は演習毎に駒が増えるという事実に苦戦しつつ、二宮隊は純粋にトリオン量で有利になり続けている状況です。

今回は③に向けたネタが有効かどうかを、他のチームも巻き込んで検討していく個人的には重要な回でした。

 

まず最初に修が提示したのは、勝敗を決定づける地味に大きな要因。全6ターンからなる戦闘シミュレーション演習のうち、肝心なのは初撃となる「最初の戦闘」が発生するターン。

ここで人数差が開いた時点で、ほぼ勝敗が決定しているという事実を古寺隊との会話で確信します。

ここは正直、戦闘の詳細が①初戦の水上隊でしか語られていないので読者が推測するのは難しい気がしますが、シミュレーションの仕組みとしては普通に納得できるポイントでした。香取や木虎のような1人でも戦況を動かせる人には気付きにくいポイントということで、悔しそうな木虎が見どころ。

 

次いで、宇井ちゃんからは徐々に開示されている各隊のデータについて。各隊に開示される情報が微妙に違うことが確認でき、現状トップを走る水上隊と二宮隊のデータについて情報交換が行われています。

気になったのは奥寺の「香取の万能適性」というスキルへの質問。ワイヤー起動適性がおそらく諏訪7番隊のユニーク戦略に繋がりそうなところと、意味深な沈黙を発する三浦くん。これ、今後重要になってきそうなスキル。

 

そして、最後に話される修の戦略。

これ実は自分も予想していました。結局どこにも書かなかったのが口惜しいですが。

諏訪7番隊の独自の強みの1つとして、営業担当の唐沢さんも挙げていた"隊長経験者が3人いる"という点。指摘されるまで普通に気付けなかったものの、有利になり得る重要な点だと思ってました。

それと、演習②が始まる際に発覚した"駒が増えていく"というルール。これもチーム全体に負荷をかける運営側の思惑が地味に凄いと思いました。水上はこれに苦しみ始めつつ、菊地原が予想済みだったのも各隊の違いが出てて関心してました。

水上隊の戦略が大きく取り上げられていたものの、演習のルールが開示された際の1つにあった"※どのユニットを誰が操作するかは自由"というのはもっと活用されてよいルールだと思ってました。

最初に思いついたのは香取と修が1体ずつ操作ユニットを交換してみる、というもの。トリオン量で劣るユニットしか操作できないとなると、できることが限られすぎる気がするので、香取と修のペアを2つ作り違う動き方をするだけでも面白くなりそうだと。

そこから、隊長が3人いる点と繋がって、駒が増えた今ならチーム内にミニチーム3作ると疑似三つ巴的な状況が作れるんじゃないかと考えました。そうなると隠岐が浮いちゃいますが、逆に「諏訪、香取、三雲」×3隊と「隠岐」×3の疑似荒船隊で動くとめっちゃ面白そう!と妄想したり。

実際には③は各ユニット5体、ヘルプユニット4体になるようで、もっと違った編成になりそうですが、ここは純粋に今後の展開が楽しみです。

 

そして、全24ユニットになる事実が発覚した演習③当日。ついに水上隊の状況が動きました。228話です。

ここは今まで気になっていたポイントがだいたい綺麗に消化されてくれました。最悪は遠征選抜試験の完全終了後ってこともあり得ましたが、絶対に隠していた事実はバレるはずでした。タイミングとしてはわりと無難がところに落ち着き、照屋ちゃん以外が意外と冷静な感じもあって、照屋ちゃんが目立つ展開。

水上の「わざわざ他所と同じことやって9番隊の強みを殺す」という弁はわりと納得。少し前に進化論の話も出てましたが、他所と違うことをやるっていうのが読んでて楽しい部分の1つです。

そして全てを持っていく超絶カワイイ照屋ちゃんのめんどくさ可愛いムーヴ。これには私も審査官もにっこりでガンガン採点が入っていきました。地味に厳しいことを言っていた風間さんは入れてないという。

 

最後に修が演習ではなく共通課題でさらなるアイディアを提案する感じで今月のお話は終了。あぁ、楽しかったし楽しみだ。